「想い通り経営」のための8つのチカラ、企業力を高める「成長のフレームワーク」

企業力

中小企業経営者の事業目的や、その到達点である目標は千差万別です。中小企業の場合、多くは大株主、つまりオーナーでもあり、その考えによって会社はどんな方向にも進んでいくことができます。

例えば、拡大志向の経営者は、売上や社員数、あるいはユーザー数など量的拡大を目標としていることが多く、一方で脱サラ組によくみられるように、そのような拡大に無関心な経営者もいます。当然ですが、どこへ進むかは、その経営者の「自由」です。したがって、これらの「正解・不正解」や「善悪」を論じるのはナンセンスです。それぞれの「生き方」であり、いわば「経営者の自己実現目標」だからです。

しかし、目指す方向は違っていても、多くの真面目な経営者には「目指すところ」や「到達したい状態」があります。「経営者の想い」です。これを読んでいるあなたにも「こうありたい!」というイメージがありますよね?

想い通り経営

ところが、すべての経営者が「想い通りに経営しているよ!」と、自社の活動とその成果に満足していればよいのすが、残念ながら「想い通りにいかない・・・」と悩んでいる経営者は少なくありません。

目指すところの形は千差万別であっても、そこに到達したい、その状態になりたい、という「想い」はそれぞれの経営者において同じです。

ここで、「想い通りにいかないなあ・・・」と、悩む経営者に「想い通り経営のヒント」である、企業力を高める8つのチカラ「成長のフレームワーク」をご紹介しましょう。

想い通りに経営している経営者の共通点から学ぶ

想い通りに経営している経営者(企業)には多くの共通項があります。反対に、想い通りに経営できていない経営者(企業)にも多くの共通点があります。この記事でご紹介するのは、私が、30年以上、税理士として多くの中小企業経営者と向き合って得たこれらの貴重な共通点をフレームワークとして整理したものです。

(一般にフレームワークとは「枠組み」「骨組み」「構造」などと訳されますが、ここでは「中小企業経営者の意思決定のための考え方の公式」という意味で使っています。)

これは、経営者が経営を考えるときに活用していただく「頭を整理するためのテンプレート」とも言えます。想い通り経営の一助になれば幸いです。参考にしてみてください。

「企業力」とは、世のため、人のためのチカラ

タイトルにある「企業力」は、文字通り「企業のチカラ」のことです。

本サイトでは、この「企業力=企業のチカラ」とは「世のため、人のため、役に立つチカラ」と定義しています。したがって「成長」とは「もっと役に立つ存在としてさらに進化する」という意味になります。

顧客のため、取引先のため、従業員とその家族のため、さらに言えば社会のため、もちろん、経営者自身と、その家族のため、それぞれの「相手」にとって、役に立つチカラが企業には必要であり、もっと役に立つように進化する「成長の目的」がここにあります。

この「企業のチカラ」をさらに高めるためのフレームワークを、企業力を高める8つのチカラ「成長のフレームワーク」として整理しています。簡単に言えば「もっといい会社にする方法」ということです。

企業力=経営力×人材力

企業力=経営力×人材力

「成長のフレームワーク」は、経営の8つのチカラを公式化したものです。

「企業力」は、大きく二つの要素に分けて検討します。

[ 企業力 ]=[ 経営力 ]×[ 人材力 ]

スポーツに例えると分かりやすいと思います。

[ チーム力 ]=[ 監督・コーチ ]×[ プレイヤー ]

つまり、経営(=監督・コーチ)が、どれだけ優秀であっても、人材(=プレーヤー)が十分なレベルでなければ、企業力(=チーム力)のレベルは上がりません。

逆も真なり、です。

せっかく優秀な人材(=プレーヤー)が揃っていても、経営(=監督・コーチ)のレベルが低ければ、やはり企業力(=チーム力)は上がりません。

企業力を高めるにあたっては、経営力と人材力の両面でレベルアップを継続し、そのバランスを保つ必要があります。

経営力と人材力を「×(掛け算)」で結んでいる理由も、お分かりだと思いますが、片方がゼロであれば、もう片方がどれだけ高くても結果である「企業力」は、ゼロになってしまう、という意味なのです。

経営力=マネジメントのチカラ

経営力人材力
(1)
理念力
(2)
発信力
(3)
攻撃力
(4)
守備力
(5)
採用力
(6)
育成力
(7)
評価力
(8)
還元力

経営力は、企業力(=世のため、人のため、役に立つチカラ) を高めるための「マネジメントのチカラ」です。

この経営力は、下記の(1)から(4)の4つの要素に分解することができます。

  • 1.理念力
  • 2.発信力
  • 3.攻撃力
  • 4.守備力

人材力=人材のチカラ

経営力人材力
(1)
理念力
(2)
発信力
(3)
攻撃力
(4)
守備力
(5)
採用力
(6)
育成力
(7)
評価力
(8)
還元力

人材力は、企業力(=世のため、人のため、役に立つチカラ) を高めるための人材のチカラです。

この人材力は、下記の(5)から(8)の4つの要素に分解することができます。

  • 5.採用力
  • 6.育成力
  • 7.評価力
  • 8.還元力

8つのチカラ、チェックリスト

以上をチェックリストとして書き換えると、下記のようになります。

8つの要素は、すべて「×(掛け算)」で結ばれています。下記のチェックリストの一つでも「ゼロ」があれば、すべてアウト!という見方をしてください。

仮に、各5点満点評価であるとすれば、せめて「1点」を取れれば「ゼロ」にはなりません。もし「ゼロ点」の要素があれば、まずは「1点」を取れるように改善しましょう。

例えば「評価力」、人事評価制度がなければ「ゼロ点」。まだまだ、不十分であるけど、いちおう制度自体はある、ということであれば「1点」という具合です。

チェックしてみましょう!

  • チェック1:理念力
    顧客や取引先、社員の支持や賛同を集める社会的な理念を持っているか?
  • チェック2:発信力
    社内外の支持や賛同を得られるように経営理念を発信し、正しく伝えられているか?
  • チェック3:攻撃力
    競合に対して、充分な開発力や商品力、営業力を備えているか?
  • チェック4:守備力
    会社を取り巻く様々なリスクを想定し、それに対する事前準備や事前対処が出来ているか?
  • チェック5:採用力
    必要とする人材像が明確で、その人材を必要な時に必要なだけ採用できるか?
  • チェック6:育成力
    人材の成長をサポートする育成の仕組みがあるか?
  • チェック7:評価力
    優秀な人材がやりがいを感じることができるような人事評価の仕組みがあるか?
  • チェック8:還元力
    貢献度に応じて公正、公平に報いるための、給与賞与を含む利益還元の仕組みがあるか?

さて、いかがですか?「ゼロ点」の要素はありましたか?

まとめ:成長は手段、贅沢は結果。本末転倒にならないように!

以上、企業力を高める8つのチカラ「成長のフレームワーク」について、その全体像の概要をご紹介しました。このフレームワークの根っこには「成長=もっと役に立つ存在として進化する」という考え方があります。

しかし、これとて「目的」ではありません。「目的」は、もっと役に立つ存在となって、世の中の多くの幸福に貢献することであり、成長はその「手段」にすぎません。

会社を大きくして、自己顕示欲を満たし、人並み以上の財産を築き、贅沢な人生を送る、それを否定する考え方ではなく、むしろ理解もできますが、それらは「結果」であり、それが「目的」にならないように気を付ける必要があるのです。「目的」である「もっと役に立つ存在」になれば「結果」は、後からついてきます。「成長」という「手段」をもって「役に立つ」という「目的」を達成すれば「結果」として、自己顕示欲も財産も手にできると思います。「本末転倒」にならないように気を付けましょう。参考にしてみてください。

お役に立ちますように!

週刊「想い通り経営」

企業力

Posted by marcas_online