「想い通り経営」のために「理念力」を高めよう。使える「経営理念」の作り方。

経営力

想い通り経営

仕事でも遊びでも、人の集団を率いるためには「なぜ?=目的」と「どこへ?=方向」を明確に示すことは当然です。「旅行に行こう!」と声をかければ、必ず「なぜ?」と、その目的や「どこへ?」と、方向の質問が返ってきます。

企業経営は

  • 社会的意義のある事業であることを社内外に伝え、
  • この目的実現のための賛同者や協力者を集め、
  • これらの人たちとともに事業目的を実現し
  • 成果を分かち合い、ともに幸福になること

です。

そのための「経営理念」とは、決して難しいものではなく、お飾りや形式的なものではありません。事業の目的と方向性を示すことは、トップとして、リーダーとして、当然のことですよね。

「想い通り経営」のための8つのチカラの1つである理念力ついて詳しくご紹介しましょう。

「経営理念」を「建前」と思うなら、作ってはダメ!リスクになるから

先にお話ししておきますが、特に若い経営者と話していると「経営理念」や「経営哲学」などは「建前でしょ?」的な反応を示す人がいます。全く違います。もし、本当に「建前」と思うなら、無いほうがマシ!ではなく、掲げてはいけません。それはリスクになるからです。

なぜ、リスクか?と言うと「建前」を「経営理念」として掲げたなら、その経営者は掲げている「経営理念」とは違う言動をするはずです。立派な経営理念を掲げているにもかかわらず、言ってること、やってることが、それとは違う・・・周りの人は「あの人は言動不一致な経営者」というイメージを持ち始め、信用を失い「人が付いてこない経営者」になってしまいます。人がついてこない経営者の行き着く先は「ブラック」です。チカラや圧力、脅迫でないと組織運営ができないリーダーになってしまうのです。

だから、カッコのためだけに思ってもいない建前の経営理念を掲げることはやめた方がいい、とお伝えしているのです。

「経営理念」は「目的」と「方向」と「価値観」のプレゼンツール

この記事を読んでくれている若い経営者の方々は「経営理念ってどうやって作ればいいのか?」と思って検索して、この記事に辿り着いてくれた方かもしれません。ますは「結論」からご紹介しましょう。「経営理念」は「目的」「方向」「価値観」の3つを社内外にプレゼンするツールです。

「経営理念」は、昨今「フィロソフィー」「クレド」「ミッション」など、様々な表現がされていますが、その本質は同じです。

  • 目的=何を目的とする事業なのか?
  • 方向=目的を実現するためにどこへ向かうのか?
  • 価値観=我々が「良い」とすること「悪い」とすること、その物差しは何か?

一緒に仕事をする仲間である社員や取引先に、この3点を示し「賛同」を得ることが「想い通り経営」に不可欠です。「面白い!是非、一緒に仕事したい!」と、周囲の賛同や協力を「いらない」というへそ曲がりな経営者はいないはずです。だから、逆に言うと、社員を雇わず経営者一人の会社なら、経営理念は必要ないでしょう。

繰り返します。

経営理念は「社員や取引先など、賛同し、協力してほしい人々に対するプレゼンツール」なのです。

ちなみに「経営計画」は「経営理念」を実現するための具体的・実務的なシナリオです。混同しないように注意しましょう。

「目的」何を目的とする事業なのか?

「目的」を言語化するときに、注意すべき大切な点があります。それは「手段」「結果」を混同しないこと、です。

例えば「会社を大きくして、金銭的にも物的にも豊かな人生を送りたい」という経営者がいます。さて、この「豊かな人生を送りたい」というのは「目的」でしょうか?「手段」でしょうか?それとも「結果」でしょうか?

そうですね、これは「結果」です。もし、この「豊かな人生を送りたい」が「目的」になってしまうと、取引先や社員など周りの人々は離れていくでしょう。

× 私は、豊かな人生を送りたいので、会社を興します。
  是非手伝ってください!

〇 当社の商品・サービスを必要とするすべての人々に届けたいので、会社を興します!
  是非手伝ってください!

この2つでは、まったく印象が違うはずです。繰り返すようですが、

×「私は、豊かな人生を送りたいので、もっと、売上を上げてほしい!」

〇「もっと多くの人々に商品・サービスを届けて、もっと喜んでもらおう!」

極端な比較ですが、似たような笑えない例が数多くあります。

つまり・・・

目的:役に立つこと
手段:成長すること
結果:豊かになること

なのです。これらを混同しないように注意しましょう。

「方向」どこへ向かうのか?

これは「場所」と言い換えてもいいでしょう。先ほどの「事業目的」を実現するために「どこへ向かうのか?」「どこでやるのか?」を示します。地域限定?日本全国?全世界?インターネット内?などです。これによって「スケール感」や「リアリティ」がさらに明確になります。一見「経営理念じゃないのでは」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これがないと、聞いた人それぞれが「想像」することになり、それが、後日「え?そんなはずじゃなかった」という不必要な誤解が生じることがあるので、この段階で明確にしておくことをお勧めしています。

「価値観」何を良しとするのか?何を悪とするのか?

百聞は一見に如かず、です。当社の「良しとすること」の「価値観」をご紹介します。参考にしてみてください。

  • 人の役に立つことを最大の喜びと感じます。
  • 新たな価値を創造することに真剣です。
  • ニーズを超え、感動していただく為に行動しています。
  • 価値創造のための知的好奇心が絶えることがありません。
  • 社会正義を正しく理解し、行動しています。
  • 年長者を敬い、年少者には、その手本となっています。
  • 相互支援の精神を大切にしています。
  • コミュニケーションを大切にしています。
  • お客様の未来を、真剣に考えています。
  • お客様との強い信頼感を大切にしています。
  • チームの進化に貢献しています。
  • お客様の問題や課題を、自分のこととして受け止めています。
  • プロとして当然の身だしなみ、言葉づかい、振る舞いを実践しています。
  • 高度な機密保持の責任を認識しています。
  • サービス価値の評価権限は、全てお客様にあると心得ています。
  • 常に、心をこめてサービスを提供しています。

当社の「価値観」の特徴は「現在進行形」の文章にしていることです。「いずれ目指すよ!」ということではなく「今すぐ実践しよう」という想いを込めています。タイトルには「何を悪とするのか?」と書いていますが、それを明文化すると、どうしてもネガティブなイメージになるので、個人的には「何を良しとするのか?」で表現すればいいと思っています。

経営理念に改善の余地があるケース

業績がイマイチ、という企業を観察していると、理念力が弱い、というケースが少なくありません。なぜ、業績がイマイチなのか?それは、賛同者が少ないからであり、その結果として「顧客が増えない」「優秀な人材に恵まれない」という現象が起きていると考えられます。「そもそも経営理念がない」というのは、問題外として、せっかく「経営理念」があるのに・・・

  • 賛同者を得にくい内容である
  • 漠然としていて、具体的によくわからない
  • 建前になっており、行動が伴っていない

というようなケースです。

経営理念の実務:当社の例

ちなみに、弊社(株式会社マーカス・マネジメント)の経営理念は、

私たちのミッションは、
お客様の未来のために
持てる能力の全てを惜しみなくご提供し
お客様の幸福に貢献すること

と掲げています。その解説として

我々は、日本の中小零細企業の経営者ご家族に対して「明日という近未来」から「引退」までの期間を見通し、期待される能力、必要とされる能力を惜しみなくご提供し、その発展や進化に貢献するために存在しています。それが日本経済の活性化に繋がり、社会に貢献することになるのです。こうした我々の事業活動により「お客様の幸福」と「社員の幸福」を実現することによってのみ、当社は存在する権利を社会から認められるのです。

と補い「会社・社員・取引先」の「3者の幸福」のために事業活動を行うことを「理念」として説明しています。

このように「当社が、社会に存在する意義・理由は何か?」「誰の役に立つ事業なのか?」について「明文化」したものが「経営理念」であり、その内容が「多くの賛同者を得ることができるか?」を確認します。

まとめ:経営理念によって、多くの支持者、賛同者、協力者を得よう!

このサイトの目的は「想い通り経営」のサポートです。身も蓋もない話のようですが「経営理念」は無くても経営はできます。利益を出している会社も数多くあります。顧客のクレームがあろうが、労働問題が勃発しようが、多少のブラックであっても、へこたれないハートの強い(?)経営者にとっては邪魔な紙切れかもしれません。しかし、顧客満足、社員満足を望み、品行方正に会社を経営したい、と思っている多くの若い経営者が「想い通りに経営したい」と思うならば、多くの支持者、賛同者、協力者を必要としているはずです。そのためのプレゼンツールである「経営理念」を是非高らかに掲げてください!

お役に立ちますように!

週刊「想い通り経営」

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Posted by marcas_online